長崎県美術館で開催されている山下清展に行った。彼こそ究極のノマドなのかもしれない。日本各地を放浪し、記憶に焼き付いた景色を貼り絵やマーカーで精密に再現するパワーには,圧倒された。山下清を支えた家族や,彼の才能を発掘したアメリカ人記者など、色々な偶然と必然が重なって、数多くの作品が生まれた。昆虫、花火、風景,人物の絵はあるのに、食べ物の絵は全くない。リュックにお椀2つと箸を入れて、民家をまわって晩御飯を恵んでもらいながら旅を続けた山下清には,ご馳走という概念はなかったのかもしれない。山下清の生き方は、とてもシンプルで迷いがなく純粋で、だから多くの人達に感動を与えてきたのだと思う。



