写真は、今年6月に病気で他界された元東京大学東洋文化研究所長、桝屋友子さんの著書。彼女は、40年間以上世界各地を周ってイスラム美術の研究をしてきた。私が旅する場所は,居酒屋巡りと人々の空気感を楽しむが目的だから,アルコールが飲めないイスラム圏はあり得ない。この本に出てくるスペインのコルドバやグラナダには行った事があるけれど、イスラム美術という視点では見ていなかった。この本を読んでいるとイスラーム美術がいかに長い歴史を持ち,世界各地広範囲に広がっているかわかる。英語,フランス語はもちろんペルシャ語を含む8ヶ国語を理解し、ヨーロッパ各地だけでなく,アジアからアフリカまで多数の国々を訪問して,イスラーム建築、工芸品、写本芸術などを研究し、イスラーム美術史における多くの発見をして来た彼女の人生の旅の記録がこの1冊に詰まっている。まだまだ書きたい本がたくさんあったらしい。人生に善悪はないけれど、一つのテーマをとことんまで追求してきた生き方には感動させられる。友子さん、本当に頑張りましたね。天国でゆっくり休んでくださいね。
